保育園の「お昼寝」いる・いらない?適正な時間や何歳まで必要か?

保育園の「お昼寝」いる・いらない?適正な時間や何歳まで必要か?

多くの保育園では、1日の中で当然のこととしてお昼寝タイムが取り入れられています。皆さんも保育園に通っていた方であれば、お昼寝タイムを経験されたことでしょう。保育園でお昼寝タイムが取り入れられる様になった経緯や、理想時間、何歳まで必要なの?といった疑問について調査してみたいと思います。

保育園のお昼寝について考えてみよう!

Baby boy lie down in the grass taking a nap. Summer time.

一般的に保育園というと、お昼寝タイムが取り入れられていますよね?しかし最近、この「お昼寝タイムって本当に必要!?」って声が上がっていることを知っていますか?

当たり前と思っていた保育園のお昼寝タイムですが、幼稚園ではそれがありません。では、お昼寝タイムって本当に必要なんでしょうか?

保育園でお昼寝タイムが取り入れられる様になった経緯や、理想時間、何歳まで必要なの?といった疑問について調査してみたいと思います。

お昼寝タイムが物議を呼んでいる!?

Two years old asian child sleeping on green mattress. Children who sleep from playing until tired.

多くの保育園では、1日の中で当然のこととしてお昼寝タイムが取り入れられています。きっと、皆さんも子どもの頃保育園に通っていた方であれば、お昼寝タイムを経験されたことでしょう。お昼寝が好きだった、という方もいれば、お昼寝が大嫌いだったという方もいると思います。

じつは、このお昼寝タイムが数年前から物議を読んでいるというのです。みなさんも、お聞きになったことがあるかもしれません。

そのきっかけとも言えるのが、「保育園でお昼寝をさせると子どもが夜更かしになった困る」という趣旨の保護者のコメントが新聞記事にのせられたことにあったようです。子どもを保育園に通わせている方の中には同感される方もいるかもしれません。

子どもも体力がついてくると、せっかく早く寝かしつけようとしても、保育園でお昼寝をしているおかげで、夜もまだまだ元気いっぱいで全然寝てくれないということがあります。

普段は21〜22時には寝ているのに、お昼寝をしちゃった夜には、23時、24時になってもまだ寝てくれないということもあるようです。保護者としては、子どもたちを寝かしつけてからやっと自分の時間が持てたり、その後にいろいろと家の仕事をしなくてはいけなかったりするので、子どもが寝てくれないということは、けっこうストレスになったりします。

さらに、保護者の方に中には「子どもがお昼寝を嫌がっている」ということで、「無理に寝かされるのはかわいそう」という意見を持っておられる方もいるようです。確かに、眠れない、眠くないのに一定時間みんなと一緒に眠るように言われると辛いですもんね。それで、保育園のときのお昼寝が苦痛でしょうがなかった、という記憶を持つ大人はじつは多いかもしれません。

こうゆう理由で、保育園でお昼寝をさせるのをやめてほしいという保護者からの意見が、けっこう多いらしいのです。そして、実際にお昼寝をすると夜眠るのが遅くなる、ということが実証されているみたいです。

お昼寝で就寝時間が30分遅くなる!?

One year old baby lying in bed with alarm clock

心理学の研究者でもあり睡眠研究所で所長を務めている福田一彦さんと、心理学と教育学を研究している大井晴策さんが発表した報告によりますと、お昼寝をする保育園児と、お昼寝をしない幼稚園児では、就寝時間に差があることが調査でわかったということです。

その差は30分。お昼寝をする保育園児は30分以上も就寝時間が遅いということでした。たった30分、と思うかもしれませんが、毎日のこの30分が忙しいお父さん、お母さんたちにとっては大きかったりします。実際に、保育園に通うようになってから子どもの就寝時間が遅くなってしまった、と感じている保護者の方もいるようです。

とはいえ、お昼寝をさせてくれて助かっているという保護者の方もいます。お昼寝の習慣がついているので、家でもお昼寝をしてくれるというわけです。

というわけで、このお昼寝問題というのはけっこう複雑な問題だったりします。では、そもそも保育園ではどうしてお昼寝タイムが取り入れられるようになったのでしょうか?その経緯を探ってみましょう。

お昼寝って必要なの?お昼寝有無でのメリット

Cute little boy lying on heartshaped pillow in kindergarten

保育園の園児の年齢によってお昼寝がない保育園も存在します。園児の体力の増加により、眠くない状況が増える傾向になります。眠くなくても眠れる子も存在するので、人それぞれと言えます。

実際、地域やその園によって時間やお昼寝のさせ方には違いがあるとはいえ、だいたい1時間半〜1時間程度お昼寝の時間が取られていることが多いですね。幼稚園ではお昼寝がないことが多いので、そこは保育園と幼稚園の違いとも言えます。

そもそもお昼寝タイムが取り入れられた経緯とは?

保育園でお昼寝タイムが取り入れられる事になったことには、ちゃんとしたわけがあるようです。それは、昭和40年にまでさかのぼります。

その年に厚生労働省から「保育所保育指針」というものが出されました。これは、保育所での保育の基本となる指針を収めたものなので、当然のことながら保育所はこの指針に基づいて保育を実施するわけです。

その中に、「午睡などの適切な休息をとらせ、心身の疲れを癒やし、集団生活による緊張を緩和する」ということが含まれていたのです。「午睡」が指針の中に含まれていたわけですね。

それで、保育所では午睡をするのが当たり前になったと考えられています。この「保育所保育指針」は何度も改定されていて、今では「午睡」という言葉は取り除かれていて、適切な休息を取れるようにするという指針になっています。

お昼寝って本当に必要なの??

では、実際問題子どもたちにとって、お昼寝というのは本当に必要なことなのでしょうか?保護者の方の中には、2歳まではお昼寝をしていたけど3歳にもなると体力もついてきて、お昼寝を全然しなくても平気だ、という意見を持つ方もいますし、もっと早くからお昼寝をしなくなる子もいれば、5歳以上になってもお昼寝をする子もいます。

お昼寝が必要かどうかは、その子の必要な睡眠時間などによっても違ってくるようですが、基本的に子どもたちはどのくらいの睡眠時間が必要とされているのか調べてみたいと思います。

まず、0歳児は1日の中のほとんどの時間を眠っています。3,4ヶ月を過ぎてくると昼と夜のリズムが整ってきて睡眠時間が少なくなります。とはいえ3ヶ月から1歳までは、昼間にも4~6時間、夜には10~12時間の睡眠が必要だといわれています。

1~3歳児の場合、理想的な睡眠時間は12~14時間とされています。この時期は、特に昼間は起きて、夜はゆっくり眠るというリズムをつけて、体内時計の基本を作るのに大切と言われています。それで、お昼寝をさせるとしても、部屋は明るくすることを推奨する専門家もいます。

そして、4〜6歳は10~13時間が理想的な睡眠時間とされています。この時期は、体力もついてきていますので、お昼寝をたっぷりさせると夜に寝付きが悪くなったり、眠りが浅くなるということも起きるようです。

もちろん、必要な睡眠時間には個人差があるようですし、体力にもばらつきがありますので、何歳になったらお昼寝が必要なくなるか、ということをはっきりと断言することは難しいようです。とはいえ、年齢とともにやはり理想的とされる睡眠時間が少なくなっていきます。

それで、4歳以上になると家ではほとんどお昼寝をしない、しても20分くらいで起きるという子どもが多くなるようです。

お昼寝はいつまで、どのくらい必要?

Adorable toddler girl with blond curly hair playing indoors sitting with closed eyes in the doll stroller in white sunny room next to big garden view window

子どもに必要な睡眠時間は年齢によっても変わります。それで、保育園でもクラスによって、いつどのようにお昼寝を取り入れているかは違ってくるでしょう。

0歳児のクラスであれば、たくさんの睡眠が必要ですので、多くの保育園では午前と午後にお昼寝の時間を取り分けているようです。さらに昼間に活動ができるようになるとお昼寝は午後のみになります。

2歳児のクラス

1〜2時間くらいのお昼寝をする事が多いでしょう。しかし、このくらいの年齢の子どもたちの成長にはとても個人差があります。子どもによってはぐっすりとお昼寝をすることが必要な子もいれば、2歳以上になるとどんどんと必要なくなる子もいます。

3歳児のクラス

眠れないという子どもも増えてきます。体力がついてきています。

4歳児以上のクラス

お昼寝をしたくない!という子が多くなってきます。それで4,5歳クラスではお昼をしないという保育園も出てきているようです。その点については後で詳しくご紹介します。

このように、お昼寝をしたくない、眠れないという子どもが増えてくるのはだいたい3歳くらいになります。しかし、やはり2歳でもうすでにお昼寝を必要としない子もいれば、あるいは5歳でもお昼寝が必要な子もいます。

それで、子どもの成長にも個人差がありますし、お昼寝が必要かどうかはみんな同じではないんですよね。それで、お昼寝がいつまで必要かということは、その子によって違うということで、だれかが決めることはできないそうです。

年齢、家庭での生活スタイル、その子の個性によって違うわけですから、子どもたち一人ひとりの状況に応じて考え、お昼寝をすることが保育園には求められているのかもしれません。

お昼寝をすることのメリット

問題解決能力アップ

子どものお昼寝にはいろいろな意見がありますが、お昼寝にはメリットもあります。

メリットの一つに、米国のコロラド大学の研究によると2歳半~3歳児が昼寝をおこたると、不安が増すということが報告されているようです。さらに、喜びや好奇心も減ってしまい、問題解決能力も下がると言われています。喜びといった感情や好奇心にも影響したりするんですね。

さらにお昼寝をしない子どもよりも、お昼寝をする子どものほうが記憶力が高いという報告もあります。

保護者の意見として、子どもがお昼寝をしないと機嫌が悪くなってしまうので、家ではしっかりお昼寝をしているので、保育園でもしてほしいというものがあります。お昼寝をした後は、すっかりと機嫌もよくなり、すっきりとした表情をしている子どもも多いですよね。5歳児でもお昼寝が必要な子どもを持つ親にとっては、保育園でのお昼寝タイムはうれしいようです。

他にも、親の生活リズムも変わり、夜遅くまで起きている親が増えていることから、子どもたちも睡眠時間が足りないということもあるようで、その場合、お昼寝をすることによって子どもたちにとって必要な睡眠時間が取れることもあるようです。

それで、保護者中には保育園でお昼寝があって本当に助かっている、という方もいます。もちろん、子どもたちにとって早寝早起きをさせるのが良い、とはわかっていても、どうしても就寝が10時頃になってしまうので、子どもにはお昼寝の時間が必要だ、というわけです。

保護者の方の事情や生活スタイルによっては、保育園でお昼寝の時間を取ってくれることによって、子どもに必要な睡眠時間のバランスが取れているから、助かっているということもあるんですね。

さらに、保護者の中にはもし保育園でお昼寝がなくなってしまうと、子どもは疲れて夕方に眠ってしまって、夜に寝付きが悪くなるという事があるという意見の方もいました。お昼寝が必要な子どもにとっては、保育園でお昼寝することにより夜まで体力が持つわけですね。

睡眠が子どもたちの感情的な安定や、身体的にも成長に欠かせないことは確かなことですね。

そして、保育園でのお昼寝には保育士の側のメリットがあります。子どもたちにお昼寝をさせている間にお帳面を書くことができます。保育士さんにとって、少し休息の時間ともなったりします。

お昼寝をしないメリット

逆にお昼寝をしないことにもメリットはあるのでしょうか?

やはり、お昼寝をすると就寝時間が遅くなるという場合には、お昼寝をしないことによって子どもが早く寝てくれるというメリットがありますね。子どもが早く寝て、ぐっすりと眠ってくれると保護者としても助かります。

さらに、小学校へ上がる準備もできます。小学校ではお昼寝の時間はありません。それで、小学校に上がるまえに、お昼寝の習慣をなくしたいという保護者も多いのです。

お昼寝をしないことで、早寝・早起きの習慣がつきます。そのような生活リズムを作ってあげるのはとても大事なことですね。

お昼寝をしない保育園もある

お昼寝をしない保育園

このように、保育園でのお昼寝に関してはいろいろな意見があり、お昼寝は必要ない!と考える保護者も増えてきているようです。

それで得に体力のついてきた4〜5歳の保育園児のクラスではお昼寝をしない、という保育園も出てきたようです。それに積極的に取り組んできたのが品川区です。

ある保育園では、大人の都合でお昼寝を無理にさせることは本当にいいことなのか?ということや、子どもにとって本当に必要か?ということを考えて、4,5歳のクラスで一律お昼寝をさせることをやめたそうです。

ただ、このような保育園のお昼寝問題というと、「お昼寝は絶対に必要!」という意見と、「お昼寝は絶対にいらない!」というような両極端な意見がでてきたりして、お昼寝を一斉に廃止するといった、極端な対応がなされることはあまり好ましくないと感じます。同じ年齢だとしても必要や、状況は違うからです。

子どもによってはお昼寝が必要な子もいます。それで、午後に”休息を取る”ための時間を取り、お昼寝をする子はお昼寝をして、寝たくない子はゴロゴロとしていたり、本を読んでいたりと、その子にあった休息のとり方ができるような活動時間を取り入れているようです。

その子にあった休息を!

このお昼寝に関する議論は、近年だけではなく昔から時折取り上げられている問題なんです。つまり、ポピュラーな問題であり、保育園での悩ましい時間の一つであるわけです。

生活リズムは、その家庭によって違います。そして、必要な休息や睡眠時間がどのくらいかということはその子どもによって違います。

年齢で理想の睡眠時間というものがあるとはいえ、中にはもっと短くても元気いっぱいの子どももいますし、それ以上必要という子もいます。同じ年齢でも1日10時間程度の睡眠でいい子もいれば、もっともっと長く必要な子がいるのです。

そして、「保育所保育指針」にも必要なのは「適切な休息」であることが記載されています。心身の疲れを癒やすこと、緊張を緩和すること、そのための時間が必要だということです。それで、午睡はそのための一つの手段であって、絶対に寝かさなければいけないとは書かれてはいないのです。

とくに、体力がついてきて眠らない子も増えてくる4,5歳クラスになると、それぞれの必要に配慮した保育が必要となってくるでしょう。

わたしたち大人も、眠れないときに無理に眠らされるのは苦痛ですので、強要されるのは子どもも辛いし、それによって夜に良い眠りが取れないということもありえますので、一律のお昼寝をなくす園が出ているのも理解できますね。

子どもの体調、体力、生活リズムに合わせて、必要ならお昼寝ができ、必要ないならば休息を兼ねた活動をするいうことなら良いかもしれません。そのような臨機応変な対応がするのが、一番理想かもしれません。

保育園にとっても、保育士にとってもけっこう悩ましいお昼寝事情について今回は取り上げましたが、結局はその子にあった休息がしっかりと取れる体制が理想ですね!

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